「お宅訪問」企画について



一人暮らしの東大生の住まいを折り紙で再現してみよう! という企画です。




作品紹介




全体像
それでは正面玄関からお邪魔しましょう

料理をしているフードの人

洗面所
実は現実と配置が違う(大人の都合)

湯船に浸かるフードの人

リビングを覗きこむ
くつろぐフードの人

椅子に座るフードの人
実は座らないと椅子が自立しないという
絶妙なパランス

このぴったりサイズの極小ユニットは
後輩からの借り物

カブトムシではなく掃除機
ぶらさがり健康機ではなくハンガーラック

アットホーム



出典



裏話



実はこの「お宅訪問」企画は、今年4年生であるオリストの三代目が卒業制作として企画したものである。
この経緯と制作過程について述べようと思う。


9月7日――
オリスト第三代メンバー6人が都内某所の居酒屋に集結した。
以前からときどき話題に挙がっていた卒業制作について話し合うためである。
(オリストはお酒は嗜む程度の健全サークルです)

ほどよく酒が回ってきた頃、いよいよ本題に入った。
「駒場祭でなにやる?」
卒業制作はオリストの伝統というわけではなく、単なる思い付きである。だから前例がない。
私を含め、特に考えてきていなかった面々は、ウーンと悩み出した。
しかしそう簡単には良いアイデアは浮かばない。
単なるユニット作品や巨大折り紙はメイン展示でも制作するだろうし、もっとひねった作品を作りたい。

なかなか手が挙がらず、この企画はやはり流れるのかという雰囲気が漂い始めたとき、ついに我らのリーダーが発言した。
「ドールハウスなんてどうかな」
その瞬間みんなの心が一つになった気がした。

そこからはトントン拍子だった。
「折り紙のドールハウスは何冊か本が出てる」
「とりあえず載っている通りに作れば形になるし、良いと思う」
「螺旋階段付きの超豪邸にしよう」

そしていつの間にか、その場にいたXさん(仮名)の一人暮らしの様子を完全再現することになっていた。
どういう話の流れだったのかはっきりとは覚えていないが、Xさんはしきりに反対していた。
「いやもっとファンタジー路線にしようよ」
「あんな散らかった部屋を再現して誰が得をするんだ」
だがネタとしてはこれ以上ない。その他大勢の圧力によって案は採択された。

雑多な棚







X宅の棚の上
(プライバシーのため画像を処理しております)
飲み会後はその足で書店に向かい、ドールハウスの本、主に山口真さんの「遊ぶ!飾る!かわいい!折り紙ドールハウス」を眺め、これで行こう! と確認した。
壁や床などの大きな部分を山口さんの本を参考に組み立て、本には掲載されていない小物等は自分たちで創作することでまとまった。

そしてこれから二カ月ほどかけて作品作りに精を出すことになる――(完)